疲れやすい方や風邪を引きやすい方に多く見られる症状に身体の冷えなどがあります。
体温の低下は新陳代謝や免疫力の低下を招くとされています。
一般的に理想の体温は36.5度~37.0度程度ですが、これは体内の酵素が最も活発に働く温度と言われています。
最近では、冷房の発達や冷たい飲み物やスイーツ、薄着などが流行になることが多く、36.0度以下の低体温と言われる方が増えてきています。
体温が36.5度から1度下がると代謝は12%下がり、免疫や抵抗力を主る白血球の働きは30%下がるといわれています。ガン細胞が最も増殖しやすくなる温度は35.0度とされています。
体温が1度上がれば免疫力は5~6倍高くなると言われるので、風邪を引きやすい、疲れやすい、アレルギーなどのお悩みをお持ちの方は自分の体温が何度あるのか把握することから始めましょう。
体温と症状
27.0度:死体の体温
30.0度:意識を失う
33.0度:雪山で遭難した時などに幻覚症状を見る
34.0度:水難事故などで助かるかどうかのライン
35.0度:ガン細胞が増殖しやすい体温
35.5度:アレルギー症状が出やすくなる
36.0度:身体に震えが出る(筋肉を動かして体温を上げようとするため)
36.5度:新陳代謝が活発に行われる。
37.0度:抵抗力が上がる、白血球が病原菌と戦う
38.0度:身体がだるい、頭痛
40.0度:うなされる、がん細胞などが死滅する
42.0度:タンパク質が変性し死亡や意識障害の危険性が高まる。
体温を上げる為に心がける事
- 冷たいものを食べたり飲んだりしない。
- 15℃以下の物は体内を極度に冷やすので氷の入ったものは避け常温以上の物を摂るようにしましょう。
- コーヒーやビールは利尿作用が強く排尿時に熱を奪います。
- 身体を温める食材を摂る。
- 冬が旬のモノや地下にできる食材(生姜、カボチャ、玉ねぎ、ごぼう、ニンジン、ニンニク、赤とうがらしなど)
- 夏が旬のモノや青野菜、果物は身体を冷やすものが多いので、食べすぎには気を付けましょう。
- アイスなど冷たいものを食べたら、温かいお茶などを飲んで調整する。
- 消化が悪いものを食べる。食物繊維の多い食材やよく噛まないと食べられないものを摂る。
- 小麦粉を使ったパンや麺類などは胃に血液が集まりにくいので控える。
- 適度な運動。
- 軽く汗をかくくらいの運動で新陳代謝を高めて体内温度を上げましょう。
- 入浴時に39度~41度の湯船に10分以上浸かる。
- シャワーで済ませずに身体を温めて血行を良くしましょう
- クーラーは27度以上に設定。
- 流行に流されず、薄着やスカートは控える。靴下やストッキングを履きましょう。
まずは生活習慣を見直すことで身体の冷えを改善するようにしましょう。
低体温による症状
体温が36度を下回ると様々な症状が現れるようになります。
- カゼを引きやすい、またはカゼが長引く、花粉症などのアレルギー症状が悪化しやすい。
- 食欲不振や軟便、下痢、または腸の機能低下による便秘。
- 肩こり、頭痛、肌荒れ、生理痛、膝や腰の痛み、刺すような痛み
- 妊娠しにくい、流産しやすい
- 朝が起きられない、疲れが抜けない、身体がだるい、ケガが治りにくい など
これら症状のある方は低体温の可能性があるので普段から体温を測るようにしましょう。女性の方は基礎体温を記録することをおススメしています。
低体温の改善
生活習慣の改善だけで体温が上がらない方は慢性化している場合があります。こういった場合には温める生薬(桂枝、生姜、薬用人参、麻黄、附子、細辛、大蒜など)を使った漢方薬などで改善することがあります。
低体温による症状や冷え性などでお悩みの方はお気軽にご相談ください。